法律vs本質 ~0.2%の傷心~
夏はやっぱり避暑地に行きたい!
高原に放牧される牛さんたちが草を食む光景。
のどかで癒されます。
地名や牧場の名前がブランドになった
乳製品はいろいろと出回っていて、
もはや足を伸ばさなくても
全国的に流通していたりもするので、
比較的簡単に体験することができます。
私のお気に入りは地元ブランドの乳製品。
これは地元にしか出回っておらず、
ココ育ちで遠方に暮らす身内が
どこにも売ってない…と寂しがっています(笑)
さて、食品を扱う仕事をしている身として、
気になるニュースを見つけました。
【食品表示に関する違反で回収命令】
食品に関する事故は食中毒が圧倒的に多く、
ほかに異物混入などもありますが、
そういった事故では消費者の健康を害することから
扱う側としての責任や行政としての責任など、
当然のことながら、厳しくあるべきかと思います。
ニュースの内容はこうでした。
販売されていたアイスクリームの抜き打ち検査で、
表示している乳脂肪分の数字と実際に含まれる乳脂肪分の
割合の数値が違っていた。その差0.2%とのことでした。
表示の違反ということで自主回収命令が下されたという内容でした。
詳細についてはわからないので以下推測です。
乳脂肪分8.0%という表示、もしくは、
乳脂肪分8.0%以上を含まないと表示できない
「アイスクリーム」という表示していたところ、
たまたま抜き打ちで成分分析をした結果、
乳脂肪分は8.0%に届かず、7.8%だった。
原因の一つとして考えられるのが、
牛さんが作る原材料のお乳が季節の関係で
少し成分が変わってしまっていたということ。
夏場は牛乳は相対的に脂肪分が少なくなるようです。
卵も水分が多くなりますが、
動物だって夏は暑くてお水をたくさん飲みたいんです。
しかもこの酷暑…。
おそらく定期的に原材料の牛乳の成分も
調べてはいるだろうと思いますが、
今回たまたま偶然が重なった結果、
自主回収ということになったのかと推測します。
世の中には法律や規則やルールが存在します。
それは社会の秩序を守るためであり、
本質はその社会が健全に回ることを目的としていると考えます。
今回の表示義務違反に関して思うのは、
それ本質的に考えて必要な対処なのかなと思ってしまうこと。
いや、法律が存在する以上、守らなければいけないこと、
ペナルティは受けなければならないこと、それは理解できます。
でも、本質的に考えて、
アイスクリームに含まれる乳脂肪分が8.0%必要なところ、
0.2%足りず7.8%だった。
この事実がどういうことかといえば、
食べる人のうち味覚に敏感な人で、かつ
乳脂肪分8.0%のアイスクリームを食べたことがある人が
「あれ?これアイスクリーム(法律上の)にしては
コクが足りない…?」くらいの影響しかないと思われます。
しかも人間の感覚など曖昧ですし。
本質を考えたときに、
ほとんどの人が気付かない、
気付いても特に健康に問題ない、
しいて言えば、
コクが少ないと思った人の口コミが広がり
売り上げが落ちる…(いや、ないない…)
くらいのことしか起こりえないのになと
ちょっともやもやしてみたり。
これからも牛さんと協力して
美味しいアイスクリームを世の中に提供して、
たくさんの人をHAPPYな気分にしてくださいねーって
陰ながら応援したいと思います。
近々私もアイスを作ろう♪